FC2ブログ

日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

『東京喰種‐トーキョーグール‐』#031[依子]   

サブタイトルから法月綸太郎氏の『頼子のために』を連想しました。
『隠刃』以降はストレートなサブタイトルが目立つ傾向ですけれど、
今回のお話にピッタリで良いですし、
日常との擦り合わせも重要ですから、
これはこれでまた味があるのですよ。

そんな今回の扉ページが……んっ?

女は強く、鋭く、可愛く……………んっ?

これにはやられました。ヒナミちゃんの表情が最高(笑)。
これはもう、おかっぱちび菜ちゃん(明菜様)になるべし。

新展開突入ということで、こういうコミカルな扉ページも良いですね。
と言う訳で、扉ページに続いてトーカちゃんの日常から本編スタート。

清巳高等学校というのは、忘れない意味も込めてここに書いておこう。



〝隻眼〟を
この手で
葬るまでは―――


授業中ですが、真戸さんの死に際のあの言葉が胸に残っているトーカちゃん。
一人喋っている先生の歴史の授業も、クラスメイトのおしゃべりもうわの空。

ここでクラスメイトの依子ちゃんが登場しますが、
実は連載一回目から既に登場しているのですよね。

やっぱり、髪型と髪色からも間違いなく頼子ちゃんですね。

初登場時と今回の台詞が、またニヤリだったところですね。
この酷似も、先生の意図であり読者へのサインでしょうね。

『喰種の身近に常にいながら正体を知らない』
という点で、カネキくんで言うところのヒデのポジションかなと。
返す返すも、カネキくんやトーカちゃんの年齢設定は正解だなと。

歳を取ってから振り返れば大したことなかったと思える悩みでも、
その年頃の子たちには自分なりに思春期特有の悩みがある訳だし、
何より彼らは今を生きることそのものが既に葛藤の連続でもあり、
その問題とは生きている限り永遠に終わらないのですからね……。

ティーンエイジャー特有の思春期中高生モジモジマインドだったり、
孤独が不安だったりするくせに自分は他と違うと背伸びしたがったり、
学校という環境も含めてそんな鬱屈した想いがあったりする年頃ですが、
まだ未熟な彼らに喰種の業が重く圧し掛かるのが、また何とも言えません。
もっと言えば、カネキくんの人物設定や性格も正に本作で一番活きるよなと。
その思春期中高生モジモジ非公認マインド、ウン十年続いている自分としては、
本作の読者と、平成仮面ライダーシリーズを始めとする特撮との親和性だったり、
ロックバンドではフライングキッズも推奨できる、なんて独断と偏りで思ったりも。

何にせよ、思春期特有の青春の甘酸っぱさとかほろ苦さ。
これらもまた、本作における良いスパイスだと思います。

依子ちゃんは心配しぃというか世話焼きさんですが、
いやらしい打算ではなく善意からなので好感触です。
だからこそ、トーカちゃんとしても辛いでしょうね。

トーカちゃんのあの返事にオギオギする男子生徒諸君もツボでした(笑)。

ドラマでも、やはり高校生活でお昼休憩の場面は定番ネタです。
トーカちゃんは間違っても学食じゃないし、当然こちらですね。

本作において重要なのはそこだけではなく、
本作の読者には言うまでもないことですが、
『食事』という行為そのものが壁であり大きなドラマなのですよね。
まして『他人が見ている前でその行為』という避けられない事態が。

ジャムパンというと、筋肉少女帯『香菜、頭をよくしてあげよう』だよな。

依子ちゃんが自分のお弁当からトーカちゃんに……。
喰種であるトーカちゃんには実に苦しい場面ですね。
断るのも気が引けるけれど、人間の食物なんか受け入れられないのですから。
相手は善意であれど、彼女からしたら拷問以外の何物でもないのですからね。

一口で全部を頬張る場面。
咀嚼音を混ぜて噛むフリ。
飲み込んだ後の間が秀逸。
読者には頷ける場面です。

そして、問題はその後です……。
彼女の行き先は、学校のトイレ。
となると、当然吐き出すか……。
と思いきや、なんとその逆とは。

吐き出す為の場所としてトイレを選んだ訳ではなく、
誰にも見られない為の場所であるのが切ないな……。

ゴッ

ドッ

自らの腹部を拳で叩きつけるのが何とも言えません。

通れ…

通れ…

ドスッ

ドガッ

通れ

通れッ


はぁ…

はぁ…

…ご馳走様

…食べたよ



あまりにも切なくて痛々しい場面でした……。
たかが一口の為にこんなに苦しむ彼女が……。

人間社会ではこんな地獄が当たり前のことで、
喰種が如何に生き辛いか改めて強調されます。

そして、下校して帰宅するトーカちゃんの前に、
ここでカネキくんと遭遇で、ようやく再会です。
ヒナミちゃんと再会できて良かったですね。
ヒナミちゃんも嬉しそうなのが何よりです。
カネキくんの方も安堵できたことでしょう。

家の前で
30分も立ってたん
だって

気持ち
悪くない?

へー

……いやいや、トーカちゃん相変わらずキツイなあ(笑)。

自分はそれ以上の時間、平気で待たせたくせになあ(笑)。

ヒナミちゃん、結局髪型はそれなのねー。
こっちも可愛いので、これはこれで良し。

カネキくんの天然全開リアクションもまた良し。
今回は最初から最後まで新鮮だったのも良しで、
当たり前の日常会話だけでこんなに新鮮なんて。

ヒナミちゃんに本の差し入れをするのが、カネキくんらしくて微笑ましいですね。
ヒナミちゃんがどうなるかずっと気にかかっていたので、自分も安堵できました。

ここでインターホンが。
依子ちゃんが扉の前に。

お約束の展開ですが、トーカちゃんの日常が描かれたというのが貴重な回ですね。
依子ちゃんの一言、やっぱり彼女なりにトーカちゃんの心情がわかっていた訳で、
依子ちゃんなりの思い遣りもわかるし、今後もそれが鍵になるかもしれませんね。

ヒナミちゃんの靴を隠したまでは良かったのですが、
ここでカネキくんがバレるというお約束展開ですね。

「グッ」と、
「〝グッ〟じゃねえよ……」もツボでした。

「ボコんぞ」もまた然り(笑)。

肉じゃがを捨てようとしたところを慌てて止めるトーカちゃんが何とも。
今まで見えなかったトーカちゃんの一面が垣間見れた貴重なお話でした。

前回はヒデと自販機と缶コーヒー。
今回は依子ちゃんと肉じゃがとは。

実に見事な構成で唸らされました。

素朴な日常描写だけで、これほどまでに喰種と人間とを浮き彫りにさせるなんて脱帽です。
同時に、それが当たり前の描写であるほど喰種の特異性が浮き彫りになるのが切ない……。

石田先生のツイートにもある通り、
今回は眼帯が逆のコマがあります。
それも含めてじっくりと読み込むのもまた一興かと。
新展開、果たして今後どうなるか目が離せませんね。
関連記事
コメント
コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://februaryxxxx.blog.fc2.com/tb.php/812-2f219e34
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

▲Page top