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日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

『デリバリーシンデレラ』EPISODE.104 今更  

前回の感想文で「最初の2ページだけでも感極まってしまった」と書きましたけれども、
前回の扉ページと今回の扉ページを思い返すと『実に秀逸な構成』だとわかるでしょう。

どちらも雅美ちゃんの『ピュアネス』がありありとよく伝わる素晴らしい扉絵なのです。

そして、それぞれの雅美ちゃんの表情とシチュエーションの違い。
この二週のエピソードで、続けてこの構成って何とも素敵ですね。

黒木さんが倒れているところから始まり、あの扉絵、堀田にまた倒されてもそれでも立ち上がった前回。
黒木さんが立ち上がるところから始まり、あの扉絵、マリアちゃんの救われない魂に決着をつけた今回。

決着も含め、正に最終回のようなクライマックス(Cry-Max)と言える回でしたね。

正に『読者の気持ち』を代弁してくれたかのようなカタルシス。
遂に『救われない魂』は救われたのだと感じられて号泣でした。

マリアちゃんを救いたかった黒木さん。
そんな黒木さんを見つめる雅美ちゃん。
そんな二人を理解しているレンちゃん。

そして救われたかった読者も。
救われたかったのは誰なのか?
実は読者もそうだったと実感。

この永いエピソードでのもう一つの問題提起と回答は、そこにもあったのではないかと。
この永いエピソードの中で、つまり先生は見事に読者までをも救ってくださったのです。

『読者』と『作品』が一つになれたと感じられた貴重な体験に脱帽であります。
『読者』と『登場人物』が重なり合う構成は流石としか言いようがありません。


「全てが繋がった」


正にあの言葉を思い返した瞬間でした。


以前から散々申し上げて来ましたが、
私にとってデリシンの登場人物とは、
決して薄っぺらなんかじゃないです。
血の通った心がきちんとあるのです。
真に実りあるリアルな人間なのです。

難しい題材から『逃げることなく正々堂々と正面から本気で描ききる』先生の姿勢。
加えて『題材だけに囚われずにハートフルストーリーとして伝えきる』熱意と誠意。
『良質なエンターテインメント』として成立させているギリギリの奇跡的バランス。

だからこそ『デリバリーシンデレラ』なのです。だからこそ本作は唯一無二の名作なのです。

前回の感想でも書いたことですが、性や風俗を扱う凡百の作品と一線を画するのはそこなのです。
そんな先生の想いが、最高の形で最高のプレゼントとして彼女たちと読者に昇華された回でした。

最早一瞬足りとも眼が離せず釘付けでした。
一つ一つのコマの重さと強さが痛い程です。

こう言うと語弊があるかもしれませんが、
今回で個人的にもう一つ救われたことは、
堀田が黒木さんを殴りつけるあの瞬間に、
『マリアちゃんの笑顔』が過ぎったことでした。
彼は『根っからの悪党』ではなかったのですね。

あの瞬間に、堀田は動揺、そして拳が止まります。
そして、黒木さんのあの表情、永遠にも似た一瞬。
あまりにも痛く重い想いの一瞬の後に、遂に……。

この場面の時間の永さと重さの表現が素晴らしく、
二度と忘れる事のない名場面がまた生まれました。

これも以前書きましたが、そんな『黒木さんを5年の呪縛から救ったのは他でもない雅美ちゃん』です。
黒木さん自身の台詞にあるように、「ずっと決心がつかなかった」黒木さんを突き動かしたのですから。

もう一つ。
前回に続いて、今回の扉ページについては冒頭で触れましたが、
前回の一文もさることながら、今回の一文も堪りませんでした。

いつの日か、みんなが花のように笑えますように――――。

正に雅美ちゃんのピュアネスの本質を伝えるに相応しい一文でしょう。
先生の扉絵とのマッチングも最高で見事なまでのシンクロが結実です。

先生の扉絵も、あの一文も、
総てが、過剰も不足もない。
私的に、そんな印象でした。

『華』ではなく『花』である点も、
先生の扉絵と雅美ちゃんの本質を思えば適切でしょう。

余談ですが、Gargoyleの『~花咲く笑顔あなたに届くまで~』を思い出したり。

もう一つ余談……というかあまりにも蛇足なので、
実は以前から書くべきか逡巡していましたけれど、
この作品を「他人事とは思えない」と書いてきた理由の一つとして、
『私も愛した人を守れなかった』という暗黒の時代があるからです。

相手の迷惑になるといけないので、全部を明らかにはできないですが、
風俗ではないものの、相手は世間から偏見を持たれがちな問題があり、
当事は、今よりも遥かにその偏見や誤解が強い時代で悩みもしました。
田舎から医者に手紙書いたり、独学で足掻いてきましたがダメでした。
結婚するはずが、双方の親にそれぞれの理由で反対されてダメでした。

そこから私は転落していって20代がパーになったのですね(苦笑)。

それから〇年経過して、知り合った人がまた……。

「風俗辞めるから」

と言う訳で、その後も連絡は取り合ってい……と思いきや、
待て待て、辞めると言っておきながら、言動が不自然……。

辞めてないやん(泣)。

数少ない数少な~い(ここ強調よ)私の恋愛経験の中で、
関わる人、得てして一癖ある方ばかりなのです(苦笑)。

ね、結構リアルデリシンでしょ。
ああ、言ってしまったなあ……。

『漫画でも小説でもないもう一つのデリシン』ってのは、こういうことで。

まだまだ沢山懺悔と暗黒があるのが何だかなあですが(苦笑)。
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