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日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

貫井徳郎『迷宮遡行』  

貫井徳郎『迷宮遡行』

2011/11/29 03:26


やっぱり、もうそろそろ読書ネタも。
と言う訳でね、男は黙って貫井徳郎。

本作は大絶賛されたデビュー作『慟哭』に続いて、
第二長編『烙印』が原型になっている作品である。

しかしながら、この作品を単なる焼き増しと思うことなかれ。
最早リライトと変わらない、そんな態度での執筆なのだから。
もう加筆や修正どころの話ではない。
全面改訂と貫井氏のリベンジである。

十年間も勤めた不動産会社をクビになった、主人公迫水の許から、
ある日突然に、彼の妻が家出してしまったというのが事の始まり。
何も言わずに突然に。
置き手紙だけ残して。

本作は、そんな迫水が妻の絢子を探し求める本格ミステリである。
平凡な一般人であるはずの迫水に、次々と暴力団が絡み謎を呼ぶ。
貫井氏ならではの文体、今までのそれだけに留まらないユーモア、
語り手である迫水の性格や語り口など、大幅に変更されてもいて、
正に貫井氏のリベンジと言える傑作である。
本作も貫井作品に顕著な自己回復の物語だ。

私なんぞが下手な解説するよりも、
新潮文庫版の法月綸太郎氏の解説。
もうそれに尽きるのが本音であり、
法月氏の解説だけで買う価値あり。
なんて何気に前回の記事と絡めて、
ここで法月氏とリンクなんですな。

私もかつては女性と何だかんだ経験したし、
目が覚めたら視界が真紅なんて日常茶飯事。
それなりには修羅場も経験したつもりでも、
本作のアレや結末には足元にも及ばんわな。
貫井作品ならではの読後感がまた堪らない。
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