日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

後藤逸平先生の『Hi-Fi CLUSTER -六攻特課事件実例-』感想  

『週刊少年ジャンプ』の作品では『BLEACH』と『ワールドトリガー』が好きなのですが
(逆に言うと、最近はそれ以外殆ど把握できていない情けなさ。苦笑)、
今回の本誌は、表紙を眼にした瞬間に「おおおおお!!」と飛び上がりました。

後藤逸平先生の読切が掲載! しかも『六攻特課』!!

私の記憶が確かなら、以前に本誌掲載された『六攻特課』の後藤先生だよなと。

本作のタイトルにも『六攻特課』の表記が確かにあるし。

と言う訳で、これは読み逃せないなと。

以前の読切について記憶が薄れているのが残念なところですけれど、
本作は充分に楽しめました。これはアンケートでもプッシュしたいですね。

そして、感想も書いておこうと思い立った次第です。

以下に、ネタばれにならない程度のあらすじを。



※それも見たくないという方は、ここまでで引き戻してくださいませ。






それでは、あらすじを。

舞台は、今よりも少し未来。2045年の東京。

この世界には〝才能(アビリティ)ラベル〟という道具があり、
貼ることで「アプリ化された才能を誰でも気軽にダウンロード」できます。

その気軽さと便利さゆえに、瞬く間に浸透して、なくてはならないものになりました。

そんな、生まれ持った才能で差がつくことのない公平で平等な社会、
人呼んで〝才能社会(アビリティソサエティ)〟が、この社会です。

本作は、そんな『世界』で〝才能〟に躓き悩む少年の物語です。




それでは、感想を。

以下は今回の内容に触れた感想となりますので、記事を分割します。
未読の方は、くれぐれも以下にご注意くださいませ。



まず、何よりも絵柄がポップで親しみやすかったですね。

コマ割りやテンポも良く、おかげで気持ち良く読み進められました。

〝才能社会〟が舞台で、〝才能ラベル〟という万能のような道具がありながら、
「才能ラベルを使う才能自体は必須」という着眼点が秀逸ですね。

そして、その才能がない青年『ぺーた』こと十五条平太くんの物語です。

一見、誰もが強くなれて、能力を気軽に手にできて、何不自由なく思えるこの世界。
それでも、「使いこなす才能がない」少年を主軸に据えてみせるのが良いですね。

誰に対しても公平で平等な社会って、勿論理想ではありますけれど、
誰もが同じ涙を流したり、誰もが同じ笑顔でいることって、
誤解を怖れずにいえば、ある意味でとても危険な状態でもあると思うのですよね。

そして、もしもそこに溶け込めずない落ちこぼれがいたとしたなら……。

これは私の嗜好だと思いますが、マイノリティーの側から描かれる作品に惹かれる性分で、
『東京喰種』『亜人』『革命戦士犬童貞男』などを好んできた自分として、しっくりきました。

まず、取っ掛かりの部分でツボにはまったので、自然にぺーたに感情移入していました。

そんな『落ちこぼれ』の彼が、ひょんなきっかけで(というか事故だわな)、
ある男と知り合うことになります。この男との出逢いが、ぺーたを変えることになります。



ぺーたは高校生でありながら、学業とは別に『配達』のアルバイトもしており、
それについて姉である菜乃ちゃんは「怪しい仕事」ではないかと心配しています。

その懸念は的中していました。

彼はバイク便で〝才能ラベル〟を運んでいました。上から言われるままに。

彼に指示する連中こそが「怪しい」男たちです。

この辺りの設定、作劇が非常に巧いですね。



ぺーたに新たに任された仕事は、たった一枚の配達。

薄っぺらな封筒を見せられ、説明を受けて、彼は拍子抜けします。

ところが、これは特別なレア物で、普通の10倍近くの値が付いたラベル。

彼らの誰が貼ってもラベルに適合しなかったという怪しいものです。

ぺーたは配達の途中、封筒を開けました……。

Hi-Fi

File:YSD-SYIN

読み方もわからないラベル。

ぺーたは興味本位で自分の手の甲に貼ってみました。

なんと、ラベルはぺーたから剥がれません。

ここが重要なところです。これが後々に大きく響くことになります。



レア物のラベルをおじゃんにして、配達もできず、ぺーたは制裁を受けます。

ぺーたは、ただ強くなりたかっただけでした。見返してやりたかっただけでした。

そんな少年は、絶体絶命の危機に立たされます。



そこに現れたのは……!

警視庁 捜査六課
対才能犯罪
攻性特務課

通称
〝六攻特課〟所属


貫寺晃作

警察だ




あの男の登場です。

絶望の淵まで沈んだ少年に、男は背中を見せながら告げます。

「何もできない落ちこぼれの少年」に、男は笑顔で告げます。

愛と勇気は
標準装備だろ




なんという名台詞!!
もうこれで本作をとことんプッシュしてやろうと決めました。

さあ、ここから能力バトル、いえ、〝ラベルバトル〟です。

シンプルイズベストなツールと言えるラベルについて、ここで掘り下げられます。

一般に流通しているラベルは汎用性重視の「普及版」。

それに対して、『Hi-Fi』とは格が違います。
「大半の人間には適合しないが、力は普通のラベルの比較にならない」。

『Hi-Fi』の元になった人物とは、歴史上の偉人たち……!

『ラベル』という発想と利便性は読者にすんなり入り込みやすいですし、
そのネーミング、つまり『言葉』として成立すれば、色々と考えられます
(この辺りは『仮面ライダーW』のガイアメモリが近いでしょう)。

そこに『Hi-Fi』は、もうワンランク上の位置付け、意味付けがなされているのが秀逸です。

本作が近未来であるのも納得ですし、ここからまた色々想像が膨らみますね。

これは実に連載に向いた発想だと思います。

そして、勿論、貫寺も『Hi-Fi』の使い手。適合者です。

彼のラベルのファイル名は『SSK=KZR』

【巌流】!!

佐々木小次郎のFi-Hi!!




ハイテク要素と歴史上の偉人を繋ぎ合わせる発想と、
動作の一つ一つに、いちいちケレン味たっぷりの電子音声が鳴るのがツボです。

この辺りは実に特撮ヒーロー作品っぽくて、私的に堪りません。実写化してほしいくらいです。

そして、必殺技も格好良いですね。ちゃんと『貫寺』の名前とリンクしているのがニヤリです。


六攻特課を知ることになったぺーた。

貫寺はあっさりと敵を倒した後、次の事件発生で早速向かいます。

戦いが終わった後、ぺーたと貫寺とのやり取りも味わい深いですね。

この別れ際の一幕もとても良い作劇でした。

貫寺はぺーたのラベルに気付かないのか、そのまま去りましたけれど、
これは連載で続きが読みたくなりますね。正に連載の為のヒキじゃないかと。

【ニュートン】の絵草さん、【呂布】のヘクトさんもまた然り。
六攻特課メンバーのシルエットからしても、期待してしまいますねー。

そして、勿論、あのラベルの適合者(ローダ)でもあるぺーたのその後も……。

これだけ設定がしっかりしていれば、連載で読みたいものです。

ぺーたのラベルは『吉田松陰』でしょうね。



散々触れたことですが、『ラベル』という発想と活かし方が実に秀逸です。

それでいて、それ一辺倒で終始するのではなく、
飽く迄も主軸となるのは「才能がない青年」のパーソナルな心情。

これに胸を打たれましたね。ちゃんと人間ドラマしてます。

少年と正義の味方の『心』の話なんですよね。素晴らしいです。

絵柄のポップ感、テンポ良く尚且つ濃密な人間ドラマ、そして能力バトル。
これらは『ハマトラ』にも通じるところかなと。そちらの読者の方にもオススメですね。



もう今から連載版についてあれこれ夢想してしまいますね。

例えば、『ラベル』一つ取ってみても色々と思い浮かびます。
一人一枚ではなく、貼る『枚数』のこと。また、貼る『部位』なども想像したり。
あるいは、『重ね貼り』があっても面白いでしょうしね。

何にせよ、まずはアンケート投函です。連載してほしいものですね。

まずは私もラベル(切手)を貼って投函して、応援します。
関連記事
コメント
コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://februaryxxxx.blog.fc2.com/tb.php/2163-3dc553f9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

▲Page top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。