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日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

筒井哲也『有害都市』第1話「異変」  

あの日から、約八ヶ月……。

ずっと愛読してきた『予告犯』の最終回から待ち続け、
遂に『ジャンプ改』本誌に筒井哲也先生がご帰還です!

『予告犯』目当てで本誌を買ってきたので、感激です。
これはもう本誌ゲットしなくては。と言う訳で、購読。

■『予告犯』スピンオフ!

『予告犯-THE COPYCAT-』
原案/筒井哲也
漫画/小幡文生


■筒井哲也先生、待望の新連載!

『有害都市』
漫画/筒井哲也


新 連 載 開 始!!

 
『ジャンプ改』5月号から、怒涛の展開!

再び現代社会の病巣を抉り取る先生の作品が連載開始!


更に『予告犯』映画化決定!!



今まで待ってきた甲斐がありました。

しかも、まさかのダブル新連載で、映画化決定!!

筒井哲也先生の作品は、正に『今』読まれるべきだと思っていますので、
こうして怒涛の展開が始まったのは、以前からの読者として嬉しいです。

それにしても、先生の待望の新作のタイトルがこれだなんて、
最初に眼にした瞬間に、あのことがすぐに閃き、これは期待!

そちらについても、この後の感想で後述したいと思ってます。

それでは、感想を。

以下は、今回の内容に触れた感想です。未読の方はご注意を。



現代社会のタブーに踏み込み、病巣を抉り取る!

漫画の限界に挑んだ衝撃の問題作が、遂に開幕!

試されているのは、現実の日本と、読者である。


有  都 市

筒井哲也

第1話「異変」


■『有害都市』

このタイトルを初めて眼にした瞬間に、すぐに思い返しました。
これはあのことに違いない。そこから来ていると確信しました。

『予告犯』連載時の『ジャンプ改』本誌2013年8月号

その中の『予告犯』本編の枠外の作者コメントをすぐ連想。

その『作者近況』のコメントは敢えてここで触れませんが、
先生が仰っていることは全く同感で、私も歯痒い想いです。

ろくに作品のメッセージや真意を掘り下げて考察もせずに、
ただ、見てくれやインパクトだけで、片付けるオトナたち。

歌詞の言葉尻だけ捕まえて規制するレコ倫並みの頭の悪さ。
上半身背広で下半身フルチンレベルの脳みそなのでしょう。

そんな連中に、漫画を悪戯に葬られてたまるかと私も激怒。

それどころか、寧ろ筒井哲也先生の漫画は今にこそ必要で、
腐って狂った現代社会にこそ、読み継がれるべきなのです。

筒井哲也先生の作品は『今』こそ読まれて評価されるべき。

ヤングガンガンの時代から愛読して、この想いは変わらず。

ここまで言ってしまったら、もうわかったことでしょうね。

気になった方は、筒井先生の公式サイトをご一読ください。

漫画ファンの方なら、ご覧になっておくのが良いでしょう。

それでは、続けます。

この作品名に一文字を足すと、ある別の言葉にもなります。
逆に言えば、その言葉の中に本作の題名が丸々含まれます。

この命名こそ、先生の内なる闘志であり反逆なのだと確信。

これで、とことん愛読して応援しなくてどうするんだよと。

『ジャンプ改』本誌2013年8月号をお持ちの読者様は、
本誌を実際に手に取って読み返してみるのもまた一興かと。

そして、この5月号から、また新たなる先生の表現が開幕!

歴史的瞬間の幕開けです。

歴史の生き証人にならんとする方は、共に愛読しましょう。

本当に『有害』なのは、何なのか。誰なのか。心して愛読。




■第1話「異変」

カラー扉に期待が高まり、ここで描かれている世界に衝撃が。
ますます高揚していく自分が、手に取るようにわかりました。

冒頭から、背中を舐められるような、何とも言えない感覚で、
「来たぞ!」と。これぞ、筒井作品だよなあと、嬉しい感覚。


始まりは一件の交通事故。

駆け付けた警官は、そこで異様な光景を目撃。

死体には、まるで凶暴な肉食獣に襲われたかのような激しい損傷。

容疑者はほどなくして逮捕。

人々はその報せに安堵したが、その夜に第二の事件が発生していた――。

同じ市内の大学病院で一時安置されていた遺体に、異変が。

何者かの手によって激しい〝損壊行為〟を受けていた……。

この事件はマスコミに対して報道規制が引かれた。

だが、やがてネットから情報が漏れ始め、人々を混乱に陥れる。

狂犬病のように、突如理性を無くし、人の屍肉を喰らうという恐ろしい伝染病。

それが人知れず拡散しているのではないか……?

感染者たちは夜になると凶暴化して、食肉への強烈な衝動に駆られる。

目的を遂げると、感染者たちは何事もなかったように日常社会へ……。

人々はそれを〝食屍病〟と呼び、恐れ始めた。




新連載企画
DARK・WALKER

作・日比野幹雄




途中で明らかになりますが、冒頭の部分は作品の中の漫画で、
つまり『作中作』です。漫画家と編集者との打ち合わせです。

ここでドーナツを貪りながら企画書を読み込む担当編集者と、
それを緊張した面持ちで見つめて、反応を伺う漫画家の登場。

主人公の登場ですね。

彼の名は日比野幹雄(32)

年齢の割りには少し幼くも見えたのですが、
それは彼の自信無さげな表情もあるのかも。

今までの活動歴は詳しくわからないですが、
編集者の口ぶりと、彼の受け応えからして、
幹雄は年齢の割りにあまり実績がない模様。
別れた後に「今回はいけるかも」とあるし。

そして、気になる編集者の反応は……。

編集者の比嘉忠岑さん(42)の反応は上々。

二人の打ち合わせは続きます。

比嘉さんの感触自体は良かったのですが、ここで幾つか指摘が。
〝食屍病〟の設定と表現について、一部変更できないかと……。

生きている人間が人肉を喰らう設定は、
一度死んだゾンビに変更できないかと。

読者には何でもないようで、本作においても、今の漫画界においても、
非常に重要なポイントで、これも筒井先生からのシグナルでしょうね。



比嘉さんとの会話の内容、別れ際に出た曜日の話。
そして、幹雄が帰りに立ち寄った店での一件など、
こちらも同様に見逃せないポイントだと言えます。



そして、極めつけは、この後の場面。

帰り道で、幹雄は公園でのざわめきに気付きます。

『東京都浄化運動推進委員会』のアナウンス。

北の角公園内〝放尿児童像〟の撤去作業……。

デモで集まった街の人々がプラカード片手に撤去中止を訴えます。
それに構わず、委員会は作業を進めます。そして、次の瞬間……!

像の首が壊され、デモの人は委員会に取り押さえられて、暴行を。



幹雄はこの街の異変に気付きます。

『規制』と『規則』、そして『浄化』。

今、日本には『異変』が起きています。


幹雄が感じた得体の知れない恐怖、知りたくなかっただけなのかもしれない恐怖。
その兆候は既にあったのに。幹雄が知った時、この世界は既に変わり果てて……。



冒頭の作中作、そしてそこであったナレーション。

それがこんな形で『現実』の方にリンクするとは。

そして、それを描かれる筒井哲也先生と我々読者。

かつてない問題作誕生の胎動を確かに感じました。



児童ポルノ禁止法改正を名目とした言論表現規制。
青少年保護育成条例という不可解な有害図書指定。
そして、次の開催が控えている東京オリンピック。

言うまでもなく、これらは現代の日本にあること。
本作が今のこの日本で描かれるのは大きいですね。
正にやってくれたなという想いで堪らないですね。

『リセット』『ダズハント』『マンホール』から、
『予告犯』に続き、そして本作で新たなる挑戦が。

今後の展開に、心から期待してます。応援します。

個人的には、喜多嶋が本作に出てくるかも楽しみ。



オリンピックまであと200日。

祭典迫る東京で〝浄化〟が始まった――。
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