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日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

『不能犯』第7話 神待ちサイトの悪魔 前編  

今回はいつにも増して素晴らしくて、堪らない読後感でした。
いつもながらの本作の魅力は勿論のこと、凄まじい展開……!
気になっているけれど未読という方、一読の価値ありですよ。

さて、感想が遅れておりますが、勿論忘れてなんかいません。
遅れたのをプラスに考え、ここで嬉しい告知も書きましょう。



2014年1月9日 コミックス同時発売!

『不能犯』第1巻発売!!
『ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ-』第17巻発売!!


ウロボロス×不能犯

新潮社×集英社・2誌合同 神崎裕也先生スペシャルフェア決定!!



公式発表された通り、神崎裕也先生スペシャルフェアが実現です。嬉しい限り!
夢のコラボレーションは帯から一目瞭然。堪らない仕掛け! これは欲しいわ!

うちは、ウロボロス祭りが遅れっぱなしなのが申し訳ないところですけれども、
その分、『不能犯』の方は欠かさず感想を書いてきたので、継続したいですね。



以下は今回の内容に触れた感想です。未読の方はご覧になりませんように……。



集英社『グランドジャンプ』で大絶賛月イチ連載中!
驚愕のサイコサスペンス! 今、最も恐るべき真実。


その赤き瞳は総てを飲み込み、視界の総てに狂喜する。
依頼人と赤き瞳が交わった時、世界が狂気へと染まる。



原作:宮月 新
作画:神崎裕也


 能  impossibility defence


神待ちサイトの悪魔 前編



一話完結のオムニバス形式が続いてきて、
そこに多田さんなどの警察関係者だとか、
過去の登場人物が影を落としていますが、
ここで初の前後編の形式とは! ニヤリ。



扉ページからわかりやすい構成です。二人の出逢いのきっかけは言わずもがな。
そこからページを捲ると、そう言う事になっている訳で、テンポ感も秀逸です。
冒頭から依頼人や人物像がわかりやすく、掴みが巧いのは毎回のことであって、
初めての方が入りやすいということも、ここで改めて強調しておきたい点です。
勿論、単調な展開に終始すると思ったら大間違い。どんでん返しもありますし。

本作は構成もお見事で、緊張感の表現が素晴らしい演出と共に気に入ってます。
宮月新先生の原作、神崎先生のネームと作画が見事に融合していて大好きです。

今回は一話完結ではなく、しかも冒頭からスリリングな展開で堪りません。
脱走した彼女が電話ボックスに駆け込んだ時、思わず胸が高鳴りましたね。

そして、冒頭とは別の意味で強い衝撃を受けたのが次の場面。



宇相吹の日常が遂に。

そう来ますか(笑)。

先生、最高です。

連載開始から愛読してきた読者には堪りませんね。色々な意味で(笑)。
第4話の扉ページも思い返してニヤリとできるのが、また良いよなあと。

宇相吹の白々しさを通り越しておいて微塵も動揺せず相変わらずのこの態度よ。
ここまで問い詰められて、証拠も提示され、それでもこの態度だもんな(笑)。

正のQ&Aタイムが愉しすぎる。

「滞納している3か月分の家賃を払え」→「お金が無いのにどうやって払えと…?」

「猫飼ってるだろぉ? んん?」→「猫? そんな生き物見た事も聞いた事も…」

大家さんから見せ付けられた宇相吹のゴミ袋。中には猫の餌の缶詰が沢山。

…何ですかぁ
ソレ?


最高です。

しかも、答える宇相吹の頭と肩に猫ちゃんが乗ってます(笑)。

まるで会話にならない。まともに答弁する気などなしだもんな。

宇相吹、最高だわ。

冷めた態度と人間に対する嘲笑は以前からでしたけれど、
日常のレアな場面が見られて、そこでもこの調子だもん。
完全に人を小バカにしたこの態度。しかも毎度のトーン。
いつも通り低血圧ですって感じで微塵も揺らがないもの。

ますます宇相吹正が好きになります。笑いっぱなしです。

「家賃滞納」
「猫飼ってるだろぉ? んん?」

この辺りは、川尻浩作に成りすました吉良吉影を連想してニヤリとしたり。
吉良吉影は見事に切り抜けましたが、この違いが宇相吹らしくて良いのよ。

ついでにもう一点触れると、宇相吹がよく口にする「やれやれ」もニヤリ。

ビリヤード場も入った建物という辺りは『仮面ライダーW』を連想したり。

そして、大家さんとの会話は、最後の場面がとても気に入ってます。最高。

失礼…僕これから
仕事ですので
この辺で…

仕事ぉ?
アンタ何の仕事
してんだい?

「殺し屋」

…とか
言っちゃって♪



この場面の表情も大好きです。

今まで散々書いてきたように、やっぱり宇相吹は横顔でのこの視線が良いわあ。
鼻筋から口元までセクシーですし、妖艶な彼の魅力と胡散臭さ全開なのが最高。

そして、宇相吹は『電話ボックス』へ。ここで彼女を発見する流れも好きです。
今までの依頼人との出逢いではなく、このようなケースは初めてなので尚の事。

台詞の中身に対して、大して重く考えてもいない宇相吹の余裕も堪らないです。
3コマ目で宇相吹に陽射しが差すところも気に入ってます。実に良い画ですね。



「気分転換にちょっと遊んでから」と言う訳で、監禁した場所に足を運ぶ別所。
ここで彼女の脱走に気付き、愕然とします。今、その彼女は宇相吹の元に……!

もう、この時点で掴みは完璧で、読者として堪らなく高揚してくる段階ですね。
つくづく巧い作劇だなあと。今までになかった展開、鋭い切り込みが秀逸です。

同じページの上半分が別所、下半分が多田さん!? このコマ割りも良いです。
そして、次のページ。呼ばれて振り返る多田さん。宇相吹とお尻の登場(笑)。

驚いてコケた多田さんのアレと、絶叫も含めてツボです。リンパ。
大家さんの場面に続いて、まだお笑いポイントが続くとは!(笑)

凄惨な事件と、まだあどけなさが残る少女が踏み外してしまった道。
そこに目を付けて私利私欲の為に弄ぶ大人。悪人との最悪の出逢い。

そんな現代社会の負の部分を抉り出すことも本作の魅力ですけれど、
それだけではなく、上記の笑える場面とのバランスも良いよなあと。

宇相吹はいつもと変わらず淡々としているからギャップが活きるし、
宇相吹に振り回されたりすり抜けられる意味では変わりないですし。



多田さんと逢って展開していくというのも良いですね。燃えますね。
この作劇の何がニクイって、前回との対比としても良いのですよね。

前回は多田さんの方が宇相吹に接触して、一方的に畳み掛ける展開。
今回は宇相吹の方から呼び止めて、そしてお尻。つくづく策士です。

ともあれ、これで被害者は多田さんに保護された形で無事に病院に。

前回もさることながら、今回の宇相吹と多田さんの会話も良いです。
前回より更に踏み込んだ形ですし、更に宇相吹からの問いかけ……!

宇相吹正という男の根幹、彼が最も関心がある物とない物が明白に。

以前からずっと書いてきたように、やはり宇相吹はこうじゃないと。
道徳心や倫理観ではなく、お金なんか二の次(家賃は要りますが)、
情なんかに微塵も揺らがず、徹底して人間にドライであるのが良し。
単純な善悪の二元論に留まらないところや、彼ならではの価値観や、
決して誰にも群れようともしない生き方に、共感と憧れもあります。
これでこそ宇相吹だよな。ある意味、誰に対しても平等なのですし。

これが『必殺シリーズ』や『ザ・ハングマン』との最大の違いかと。



宇相吹が独りで訪れたのは……古書店?

これもまた堪らなくツボです。電話ボックスに続いてこれだもん。
変にハイテクすぎず、古めかしいのも彼にマッチしているなあと。

店名がまた堪らないですね。実にナイスネーミングでロゴも良し!
正に宇相吹にピッタリの店名ですね。これにはやられましたねー。

BUCK-TICKの大好きなアルバムを連想しました。そのまんま同じですし。

古書店で『嘘』繋がりというところでは『嘘喰い』も連想したり。
宇相吹はここで勝負せず、本をバタンバタンもしませんが(笑)。

なるほど、宇相吹はここにデータを……。ゾクゾクするねえ……。
『仮面ライダーW』の『地球(ほし)の本棚』も好きですけれど、
上述のようにハイテクすぎずに、「らしい」感じが堪らないです。

かくして、宇相吹と別所が接触。別所からの依頼は言わずもがな。
依頼した相手が既に確保しているなんて夢にも思わないでしょう。
繰り返しになりますが、今までにない作劇で堪りません。ニヤリ。

宇相吹の方がタイプだという職員さん、それには私も同意します。
そして、お疲れさまです。と言う訳で、宇相吹に眠らされて……。

これにて準備完了。宇相吹の狂気の手が迫る……!

と思いきや、ここでもう一捻りあるのが秀逸です。

別所清志は杉並北署生活安全課課長だったとはね。
なるほど、それまでの場面でも仕掛けられてます。
「かちょー」「カイシャ」とは、なるほどね……。

そして、杉並北署というのが何とも。多田さんのところとはねえ。

ここで警察内バトルの『ウロボロス』的展開にはならないですが、
この展開は凄まじいことになりそうですね。今まで以上に期待大!

……と思いきや、ここで更にもう一捻り!

宇相吹が彼女を連れ去って行ったとは、これまた堪らない展開に!
つくづく今まで愛読してきて良かったと痛感! やってくれたね!
今まで通読してきた読者にとって今回の衝撃と興白さは更に倍増!
実に見事な仕掛けです。いよいよ、一話完結から大きく動きそう。

更にサラっと口にした宇相吹の台詞が凄いです。

「管轄の警察官の顔は全て把握」とは流石です。

接触した時点で、こうするつもりだった訳です。

「素性は詮索するな」という別所清志に対して、
「貴方のデータも取らせてもらいますよ…」と!

最後のコマの宇相吹が堪らない! そのだよ!



今までとはまた違う興白さで、ますます期待大!
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