日刊ハレ Ver2.11

2016年、更新再開です。好きな漫画、特撮、音楽の感想など、無名人の趣味と駄文の遊び場です。

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中村淳彦さんの著書は刊行されたらすぐ買います。

一応申し上げておきます。
本書は所謂嫌韓本の類とは全く違いますので、誤解されませんように。

感想については、また後日書けたらと思っています。
ここで掘り下げた感想は書いていませんので、ご了承くださいませ。

ここでは購入したという報告と、ツイートの再編集版的な簡単な感想をひとつ。



地方なので一日遅れるのは間違いないと覚悟していたのですが、
書店の在庫検索端末では、在庫ありと表示されていて思わず歓喜。
新刊コーナーは勿論、店内をじっくり探してみました。

しかし、どこにもない……!?

そんな馬鹿なと思いながら、意識してゆっくりと時間を費やして見て回りました。

それでもないって、おかしいなあと。

いよいよ時間も迫ってきたので、店員さんに問い合わせを。

調べて頂いた結果、なんと、まだ店頭に並べてなかったとのこと。
倉庫から直接持ってきて頂きました。こんな体験、初めてです(笑)。
初めてついでに付記すると、この書店での問い合わせは私が最初だったようです。

ともあれ、これにて無事にゲット。

ゆっくりと店内全体を見て回って、それぞれの出版社、特に新書コーナーで、
買いそびれていた作品、欲しい作品をチェックできたのも収穫ということで。
無論、中村さんの著書は、それぞれのコーナーできちんと確認済み。

中でも驚いたのが、『日本の風俗嬢』(新潮新書)が以前より更に大量入荷でした。
もう怒涛の面出し。目に見えてわかる反響の大きさと重版。
自分は入荷日に即購入していますが、その時の比じゃない目立ち方です。



今回の新刊については、休日にじっくり読みたいなどとツイートしましたが、
表紙を捲ったらもう惹き込まれて、そのまま読み進めていました。

うまく言えませんが、この時間(午前三時)にもう居ても立ってもいられない心境で、
こうして本書に突き動かされて、綴っております。眠気も吹っ飛ぶ内容です。

そして、至るところで絶句させられたり、圧倒されたり。
正直、もうその連発です。衝撃に次ぐ衝撃。

今まで全く我が国で可視化されていない韓国売春の実態を、
ここまで綿密に綴った書籍はなかったと思います。
同じく中村さんの著書である『日本の風俗嬢』と併せて読まれることを推奨したい一冊です。

冒頭の僅か22ページだけでも唸らされます。
『白タク』の件だけでもそうですし。

本書の20ページ目にあるママの言葉は、特に男性の方に読んで頂きたいところです。
坂爪真吾さんの『男子の貞操 ――僕らの性は、僕らが語る』(ちくま新書)と併せて、
共にセットで読んで頂きたいと思うところでもあります。

もう一度じっくり再読して、それから改めて感想を書きたいと思いました。
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浦賀和宏先生の15th anniversary edition!!  

浦賀和宏先生は昔から好きな作家さんです。

第5回メフィスト賞を受賞されてデビュー。
ジャンルを超越する作風で、常に新鮮なときめきがあります。
私的には、狂気へのスライドも先生の描写の秀逸な点だと唸らされてます。

今年、遂に『安藤シリーズ』の文庫化が開始されました
(敢えて『安藤直樹シリーズ』とは言いませんので、悪しからず)。
私的には、正に「信じて待ち続けてきた」喜びでした。
いえ、無論ノベルス版からずっと買ってますけれどね。

『記憶の果て THE END OF MEMORY』
『時の鳥籠 THE ENDLESS RETURNING』
『頭蓋骨の中の楽園 LOCKED PARADISE』


以上の初期三作品が遂に文庫化!!
正にアニバーサリー!!

『眠りの牢獄』
『彼女は存在しない』
『こわれもの』
『ファントムの夜明け』


これらは文庫化されたのに、初期の安藤シリーズが……!
デビューから最初期のこのシリーズこそ世に知らしめてよ、講談社さん!

と、内心歯痒い思いでいたのが本音でした。

それだけに、喜びも一入です
(ノベルス版で持っていますが、嬉しいものなのよ)。

※厳密には、『記憶の果て THE END OF MEMORY』は一度文庫化されてますが
(当然、こちらも持ってますが、嬉しいものなのよ)。

さて、今回の文庫化では、それぞれが上下巻の二冊同時刊行。
新たな形で生まれ変わりました。
ノベルス版の表紙も大好きだったのですが、今回のデザインも気に入ってます。

『記憶の果て(上)』『記憶の果て(下)』
『時の鳥籠(上)』『時の鳥籠(下)』
『頭蓋骨の中の楽園(上)』『頭蓋骨の中の楽園(下)』


ノベルス版から数えて、約15年。
『記憶の果て』に至っては、16年。

これで初期三作品が遂に文庫で揃いました。嬉しい限りです。
揃えて並べてみるのも実に感慨深いですね。

乱暴なカテゴライズやくだらないジャンル分けに辟易している方々、
どうしようもなく生々しいリアル、かつてない驚愕を味わいたい方々、
そんな人には迷わず推奨できる作品です。

そして、このシリーズについて、もう一つ大きなポイントがあります。
ネタばれ回避の為に詳細は触れませんが、できれば三冊購読がベストです。
勿論、読書の順番は人の自由ですが、私的には刊行順に読むことを推奨したいです。

私的に『時の鳥籠 THE ENDLESS RETURNING』は特に好きな作品です。
シリーズ以外の浦賀和宏先生の全作品の中でも特に想い入れが強いです。
それも『記憶の果て THE END OF MEMORY』があるからこそ……。

『地球平面委員会』『浦賀和宏殺人事件』も違う方向で大好きですけれどね。

秋になりましたし、疎かになっていた読書も愉しみたいと思う今日この頃です。
正直、記憶が薄れている場面、描写もあると思いますし、今回の読書体験が楽しみです。
私的に『読みたかった本』であり、
『読んで良かった本』であります。

「年収〇〇」だとか「〇〇万円」といった書名を目にすると、
「またこの手の本か」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

本書が今までのそういった本と違うところは(少なくとも私がそう感じたところは)、
節約だの仕事が云々だの自己啓発といったこととは別に(無関係ではないのですが)、
まず、現状の仕事や生活サイクル、そして何よりも『お金』といった大前提、
それ自体に、『改めて考えさせてくれる』良い機会を与えてくれたことです。

何の為にお金が必要なのか?

収入って高い方が良いのか?

そもそも、お金って本当に必要なのか?


そもそも「お金」って、なんだ?

この問いかけ、そしてそこからのイケダハヤト氏の提案には唸らされましたね。
著者であるイケダハヤト氏は私よりずっと若い方で、86世代のプロブロガー。

何だか書けば書くほど私の負け犬っぷりを露呈しているようですが、続けます。
更に付記しますと、奥様もお子様もいらっしゃり、年収も私などより遥かに上。

正直、天と地ほど差があります(無論、私が下です)。

恥の上塗りついでに続けて申し上げます。

私もそれなりに転職や人生の転落も味わってきましたし、
リアルデリバリーシンデレラ体験も味わってきましたが、
乞食寸前レベルまで人生転落したことがありますので、
お金への執着や執念と言った部分は皆様以上なのかも。

勿論、現在は働いている毎日ですが、
社会復帰できた今と、それ以前では、
もっと言えば、最高と最低の差では、
月収は今の七倍くらいはありました。

当時と現在の状況については、勿論こちらでは言えませんけれど。

まあ、逆に言えば、今はそれだけ稼ぎが少ない訳ですが(苦笑)。

正直、この先、いつどうなるかもわからない怖さが(本当の話)。

ゆえに、そんな自分だからこそ、お金に対する考え方の違いに愕然とさせられたのですね。
そういった新鮮な思考の喚起嬉しい悔しさを与えてくださっただけでも感謝したいです。



加えて、本書が私にとって魅力的なのは何故かと言うと、
お金がないなら、ないなりの生活をしようという考えが、
僻みや逃避、無抵抗主義的なスタンスではないことです。
私だったら、絶対こっちになっちゃうのですが(苦笑)、
この辺りも、イケダハヤト氏は流石だなと痛感しました。

他にも、現実や将来を無闇に否定も悲観もしてない点や、
それでいて、決して根拠のない楽観もしていない点です。

『これから』は貧乏が当たり前になるという前提と覚悟。
脅しでも何でもなく、『実感』として非常に頷けました。

そして、個人的に何よりも驚き、ときめいたところとは、
『貧乏』という制約はクリエイティブなゲームであると。

本書で触れられている通り、私も『ゲーミフィケーション』という言葉はよく見聞きしてます。
端的に言ってしまうと、『貧乏の中で生じる疑問符と日々向き合う』楽しみの提唱であります。

貧乏で当たり前。

貧乏とは大前提。

貧乏とはゲーム。

貧乏を楽しもう。


これって凄いなあと。変に拗ねるでもなく、実にナチュラルなのがまた素晴らしいです。
これは読めば納得ですので、実際に読んで頂くのが最も誤解なく伝わってベストかなと。

本書はドライで空虚な今の時代に必要な、実りあるリアルな生のサバイバルのバイブル

何の為に働くのか自分と社会との繋がりとは何か大切なことが沢山詰まっています。

繰り返しになりますが、新鮮な思考の喚起と、嬉しい悔しさを与えてくださったことに、
著者のイケダハヤト氏に心から感謝を。読みやすいし、何度でも再読できる良い本です。
「イケダハヤト氏がこの文をご覧になるはずがないけれど」と加えてこの文を終えます。

最近、買った本、読み終わった本、これから読みたい本  

いつものヤンジャン感想がまた周回遅れ間近なので、
たまには現実逃避に毛色を変えた記事などを(笑)。

備忘録的な、ごく個人的なメモですので、
特にご意見もご期待も乞いません(笑)。

漫画以外の本です悪しからず。
すぐに浮かぶのはこの辺りで、
全作感想も書きたいのですが、
件名にも書いた通りの有様で、
感想以前に読むのも遅れ気味。

小林 よしのり 中森 明夫 宇野 常寛 濱野 智史『AKB48白熱論争』(幻冬舎新書)
石破茂×宇野常寛『こんな日本をつくりたい』(太田出版)
津田大介『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)
イケダハヤト『年収150万円で僕らは自由に生きていく』(星海社新書)
荻上チキ『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想』
(幻冬舎新書)
荻上チキ『彼女たちの売春(ワリキリ) 社会からの斥力、出会い系の引力』(扶桑社)
米村正二『小説 仮面ライダーカブト』(講談社キャラクター文庫)
三条 陸『小説 仮面ライダーW』(講談社キャラクター文庫)
毛利亘宏『小説 仮面ライダーオーズ』(講談社キャラクター文庫)
濱野智史『前田敦子はキリストを超えた ――〈宗教〉としてのAKB48』(ちくま新書)

どれが未読で、どれが読了済みか、
わかる人には一発でしょう(笑)。

全部読了できるのは、正月休み以降でしょうね。
前項に続き、いよいよ本書の感想です。毎度ながら序文が長いのが私の悪い癖ですが(苦笑)。



今までに性風俗や、性に苦しむ人々と実際に触れ合ってきた経験から、
僭越ながら、そこに対する自負はあると私自身は思っていたのですが、
『その先』をどうするべきなのか、そこで躓いたのは前項で申し上げてきた通りです。
本書にもある通りで、それは正しく『学校も役所も誰も教えてくれない』問題でした。
ゆえに私は独学で足掻いては結果的に遠回りにもなり、結局は愛すべき命を救えませんでした。
そこから私の人生は転落して、心身が喪失した敗北感と挫折を痛感させられることになります。

私が愛読する漫画『デリバリーシンデレラ』で描かれた「現代の性風俗と人々のドラマ」、
そして漫画の『最終回』で描かれた「これから」を叶えることは私にはできませんでした。

その「これから」を見据えて、実際に我々がどうするべきかを書かれているのが本書です。

同時に「これまで」の坂爪氏の孤独な戦い、創業時からの葛藤も赤裸々に綴られています。

書名にある「尋常ならざる」という表記に一切の誇張がないことがわかりますし、
寧ろ、その表現では足りないくらい本当に「尋常ならざる」戦いの記録なのです。

本来、食事や睡眠と並んで、人間の最も根源的な欲求であるはずの『性』の問題が蔑ろの現代。
その性とは、決して社会の片隅ではなく、今を生きる総ての人々の『生』の問題だと氏は断言。

当たり前の正しいことすら、当たり前になっていない現実があります。
その現実に、文字通り革命を起こすべく動いた青年の戦いが本書です。
空想や絵空事ではなく、血と汗と涙に塗れた真実がここにあるのです。
そう言われると、格好悪いだとか泥臭いだとか言う人もいるでしょう。
しかし、実際に泣きながら戦う人にしか書けない実りあるリアルです。



いつの時代も
人の生活にも最も密接に
関わる性の問題…

こうした話を
真剣に話さない事の方が
視聴者に悪影響なんじゃ
ありません?
(『デリバリーシンデレラ』Episode.88 性風俗研究家・東城雫)

漫画『デリバリーシンデレラ』で私が憧れていた東城雫さんと全く同じく、
一般社団法人として『ホワイトハンズ』を設立させて戦うのが坂爪真吾氏。

『セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱』という書名から、
なんていかがわしいことを、と思う方もいらっしゃるでしょう。
風俗の経営者が書いたハウツー本か、と思われるかもしれません。
そういった誤解をすること自体が、いかがわしいことだったのだと、
セックスという言葉から連想する誤った認識自体が、そもそも違うと、
本書を読んだら誰にでもわかるはずで、誰もが納得できるはずですので、
性風俗の現状や、障害者として弾かれている人の現実を知ってみたい方や、
そこから我々がどうするべきか、考えたい方には最高の一冊だと思いました。

本書は一貫して『性=生』として、誰にでもわかりやすく書かれております。

そして、それは障害の有無や性別や世代に関係なく総ての人の『生』の問題。

加えて、本書は何もいかがわしくもなく、『当たり前のこと』しか書かれておりません。
そして、その当たり前のことを実現させるのに、現実が如何に『当たり前じゃない』か。
その『大いなる矛盾』も包み隠さず書かれており、現実を認識する為にも重要な点です。

先に申し上げておきますが、本書には読んだ総ての人に『良い影響』を与えることしか書かれていません。

行政に解決できない問題の解決を、行政に求めるという矛盾
(第1章 東京大学での「性風俗研究」から分かったこと
 第3節 「性の介護=売春?」警察とのバトル)

この部分が、個人的に特に衝撃的でもあり、
実体験を思い返した、そんな場面でしたね。

児童相談所も役所も、「マニュアル通りの答えしかくれない」と歯痒さを感じていましたが、
それもそのはず。本書にある通りに「マニュアルにある行動しかしない」行政を知りました。
私が好きなロックバンドに憧れた髪型をしていたからでもなく、未成年の女性を連れて来たからでもなく、
そんな偏見とは全く別の次元で、そういう対応しかしない、できないのが行政だと思い知らされたのです。

もう一点、自分の感想と照らし合わせて申し上げますと、
本書で、本当に強く衝撃を受けた点とは以下の内容です。

性風俗を「関わった人全員が、もれなく不幸になるシステム」と仰った点です
(第1章 30~41ページ)。

前述の通り、またブログの感想でも主張してきた通り、
私はデリシンの愛読者で、坂爪氏も同じ読者の方です。
私は性風俗の世界もAVの世界も、それなりに知って、
片足の爪先くらいは浸ったと思われるであろう人種なのだろうけれど(苦笑)。
ダークサイド(本書にある通り)の声を嫌と言うほど見聞きしてきましたので。

自身の経験や、言えない諸々も含めて(苦笑)、それってどういうことなのと。
あれ、坂爪さん? ちょっと。どういうことですかと、正直思わず憤慨(笑)。



もう、本当に目から鱗でした。
正直、唸らされましたね……。

是非、読んで頂きたいですね。

そして、「関わった人全員を、もれなく幸せにできるシステム」の提唱!


本書のあらゆる現実に共通して言えることですが、
坂爪氏は一貫して理路整然とした文章を崩されず、
『具体的な解決方法』と、
『その為に必要な条件』、
これらもきちんと書かれていますので、私のような馬鹿にも実にわかりやすいです。
勿論、専門用語も出てきますが、その説明さえもわかりやすく書かれていますので、
躓いたらそのページに遡れば良いだけですし、文章全体のドライヴ感が実に秀逸で、
テンポ良く次々に文字を読み進めていける文体ですので、構える必要もありません。

その点は正に新書に相応しい工夫をされたであろうことが、ありありと感じられますし、
情報量や内容に対して重さを感じさせないユーモアセンスの数々も、実に痛快なのです。
普段は小説や活字の本を読まない方にも問題なく推奨したい、良質な生のバイブルです。

そして後から知ったことなのですが、当初の16万字から9万字にカットされたそうで、
新書での発売に向けて坂爪氏が奮闘されたことが、再読してありありと伝わりましたね。

しかし、客観性と大衆性、わかりやすさという点は微塵も損なわれておりませんし、
寧ろ、ギュッと凝縮された魂の結晶という印象で全く問題ないと断言しておきます。

本書は「あとがき」まで含めて222ページで、くどいようですが本当に読みやすい丁寧な構成!
奇しくも222という辺り、数字遊美&言葉遊美好きな「私」と引力を感じずにはいられません。

それは、さておき(笑)、目次は下記の通りです。



序章 私がセックス・ヘルパーです

「セクシュアル・リテラシー」と「ベーシック・セックス社会」

【コラム】・・・ある日の「性の介護」風景


第1章 東京大学での「性風俗研究」から分かったこと

・第1節 性風俗は、すべての人がもれなく不幸になるシステム

 NPOと性風俗の共通点とは?/私が東大で学んだ3つのこと
 性風俗研究:「機械仕掛けの歌舞伎町の女王」/
 性風俗サービス=「ジャンクフード」である/
 「本来、働くべきではない人が、働いている世界」である/
 「本来、利用すべきではない人が、利用している世界」である/
 「美女のインフレ」が吹き荒れる世界/
 「性産業の社会化」仮説を元に起業しよう!

・第2節 ホストクラブとオムツ交換から学んだヒント

 水商売の本質は、「傾聴」にあり/歌舞伎町ホストクラブへの過酷な潜入調査
 クレイジーであり続けることが、最も合理的である理由/
 真夜中のオムツ交換と性サービスの共通点/
 発見1:サービスを娯楽ではなく、ケアとして提供すべし/
 発見2:身体を売るな、技術を売れ/
 「セックスボランティア」への疑問/障害者専用風俗店の欠点/
 起業資金を、宅配便と牛丼屋の肉体労働で稼ぐ/

・第3節 「性の介護=売春?」警察とのバトル

 射精は風営法の規制対象/
 行政に解決できない問題の解決を、行政に求めるという矛盾/
 広告宣伝を一切しなくても、人が集まる仕組みをつくる!/
 NPOで一番大事な「カネ」の話/


第2章 射精介助、始めました

・第1節 「社会の害虫」から脱皮せよ!

 記念すべき最初のケア/
 「そんなサービスじゃあ、障害者の人がかわいそうだよ!」/
 「性の介護」のルールづくり/介護で「できること」と「できないこと」/
 NPO法人設立申請をめぐる「仁義なき死闘」/

・第2節 「性蒙社会」をぶっ壊せ!

 生徒が一人もいない教室で、半年間の孤独な講義/
 デリヘルは、障害児を抱えたシングルマザーを救えるか?/
 批判を受けたら祝杯をあげろ/女性障害者に対するケアはどうする?/
 「脳性まひに、性欲なんてあるわけないじゃん!」/
 まず生き残れ。社会貢献はそれからだ/

・第3節 「後出しジャンケン」行政との不毛な戦い

 NPO法人設立申請ふたたび/新潟市への審査請求文/
 社会法益ではなく、個人法益の観点から考えよ/
 「そもそも責任者がいないから」/
 バリアフリーの裸婦デッサン会 /相談窓口はあっても、解決策は無い?/


第3章 新しい「性の公共」をつくる

・第1節 風俗嬢を「夜明けに羽ばたくナイチンゲール」に

 目指せ!セックス・ワークの近代化/
 「深海にうごめくシーラカンス」を生まれ変わらせる/「性護」とは何か/

・第2節 「童貞&処女卒業合宿」という社会実験

 かつて日本には「交際と性交技術の教育システム」があった/
 「夜這い」があった時代/男女の「健全なマッチングモデル」をつくる/
 普通に生きているだけで「性的弱者」になってしまう社会/
 バッシングは回避できないが、実害の回避は十分に可能/
 「暴漢に襲われるぞ」「放火されるぞ」と脅される/
 今こそ「官」でも「民」でもない、NPOの出番!/ 


第4章 あなたのセックスが社会を変える

・第1節 <分析> これまでの「障害者の性」の話をしよう

 「障害者の性」の何が問題なのか?/性を語ることの難しさ/
 「障害者の性」問題のゴール/

・第2節 <提言> これからの「障害者の性」の話をしよう

 個人的問題から、社会的問題へ/障害当事者への提言/
 障害当事者の親、支援者への提言/行政への提言/

・第3節 <実践> 恋愛未経験者こそ最初から結婚を目指せ

 セクシュアル・リテラシーを身につけるための5つのステップ

 STEP1:セクシュアル・リテラシーの獲得に必要な期間を知る
 STEP2:セクシュアル・リテラシーを身につけるメリットを認識する
 STEP3:セクシュアル・リテラシーの欠如によって生じるリスクを認識する
 STEP4:特定のパートナーを見つけるためのプランをつくる
 「パートナー募集要項」をつくろう!
 STEP5:実際に行動する・・・この世界に「据え膳」は無い!
 性を通した社会的責任の遂行を


終章 セックスを「社会の光」にするために

 裸が「単なる風景」だった昔の日本/
 ネット上に広がるベーシック・セックス社会/
 アダルト産業の「ガラパゴス化」という追い風/建前と実態の深刻なかい離/
 性産業そのものを、社会の光に!/

・【付録】セクシュアル・リテラシーを身につけるために役立つ参考文献・厳選20冊!

・謝辞


あとがき セックス・ワーカーへのレクイエム

 「障害者の性」を最初に問題化したのは誰か?/
 「受信者」として生き、死んでいった、全てのセックス・ワーカーへの鎮魂歌/


まず、序章にある『セクシュアル・リテラシー』と『ベーシック・セックス社会』。

冒頭のこの箇所を読んだ時点で、自分の世界が変わる、あるいは覆されるはずです。
びっくりするくらい、当たり前すぎるくらい当たり前なこと、そして大切なことを、
何故もっと早く知れなかったか、あの時の私が本書を読んでいれば、と思いました。

無論、坂爪氏に対しての愚痴でも何でもありませんし、寧ろ本書に感謝しています。
本書に救われた想いでいますし、同じような歯痒さを経験した人にも、必要な一冊。

もう二度と第二、第三のマリアちゃん(デリバリーシンデレラ)を生み出さない社会にする為にも。



正直、序章から既に恥ずかしかったです。これは内容ではなく、私自身に対してです。
氏が提唱されるセクシュアル・リテラシーの定義からすれば、私ははみ出し者ですね。
純情派にも刑事にもなれないはみ出し者、情熱だけが空回りしていたと痛感してます。
前述の自身の経験から、そこに対する理解はあったつもりだったので尚更凹みました。

そして、性に関する様々な問題を「見る」ことができない現代社会を指摘、
更に、多くの人が性の問題を「見ないふり」を続けている現実にまで言及。

こうした、性に対する意識的・無意識的な無知蒙昧の蔓延する社会を「性蒙社会」と呼称。

実に痛快ではありませんか。
そう、隠すから汚く感じる。
上辺だけ、上っ面だけ見せ、
大切な部分には、蓋をする。
だから、いつまでも未解決。

問題に触れようとしないどころか、問題があることさえ、問題がないことにされてしまっているから。
上澄みだけじゃなく、泥が沈んだ底の部分まで、全部掻き混ぜてぶちまけてしまえよって実に痛快で。
あんたらが隠し続けるなら、ホワイトハンズが最初からディズクロージャーしてやろうじゃないかと。

ホワイトハンズさんって、性業界で思いっきりロックバンド的アティテュードじゃん! 格好良いぜ!

この痛快さ、そして一貫して正々堂々とした姿勢と態度が、
ふてぶてしいまでのタフネスが、最高の読み応えなのです。

「射精介助、始めました」
これの何がおかしいのだろう。
一体何がいけないのだろうと。

「冷し中華、始めました」
「中華まん、始めました」
これは許されるのに、何故介護は許されないのか。
何故に介護が、性風俗と全く同じ扱いになるのか。

前述の通り、行政や警察自体が抱えている根本的な矛盾、
穴と抜け道だらけのザル法、売春防止法だけの現状の中、
坂爪氏は『前例のない』新しい介護と性の当たり前の在り方を主張されます。
第1章から書かれ続ける『無知な警察や行政』との戦いは勿論のことですが、
第2章でのNPO法人設立申請をめぐる警察との『仁義なき死闘』の箇所は、
この分野に感心がない方にとっても、本書のハイライトと言えるでしょうね。

読み進めていくと、『成人合宿』の正当性、そこに込められた坂爪氏の真意、
『性の商品化』と全く別の次元で、健全な性、社会性が明確に理解できます。

「関わった人全員が、もれなく不幸になるシステム」
「行政に解決できない問題の解決を、行政に求めるという矛盾」

これには特に強く衝撃を受けたのですが、
まだまだこんなものじゃなかったのです。

『性護』の概念。

「男女の健全なマッチングモデル」

「社会法益ではなく、個人法益の観点から考えよ」というアクションに続いて、
障害者の性を「個人的問題から社会的問題として考えられるべき」という提言。


そして、思わずひっくり返った『マッハ婚』と、そのロジック(笑)。

徹頭徹尾、本書はなんという発想の素晴らしさだろうと驚きの連発でした。
そして、あとがきについては自分も近い体験をしたので思うところもあり、
当然ながら坂爪氏の足元にも及ばないことを改めて痛感して反省しました。

本書は特別なことでも何でもないけれど、大切なことであり、
当たり前に大切なことが蔑ろにされる今に、特別に成り得る。

そんな一冊であると思います。

見てくれだけの綺麗事で取り繕われた金メッキの世界は、本書で剥がされたのです。
みんなが約束の地を目指す旅、坂爪氏流のデリシン革命はもう始まっているのです。

性蒙社会に警鐘を鳴らし、ぶっ壊す為に。

そして、誰もが安心して生きられるベーシック・セックス社会を迎えられるように。

それは特定の企業や団体に任せたら済む問題ではありません。
その当事者とは他でもない我々なのだと思い知らされました。



正直、非常に考えさせられる一冊で、背筋が震える場面も少なくありませんでした。
全く自分勝手な話で恐縮ですが、今までの自分が叱られたような感覚も強くあって、
そして救われた感覚もあり、何度でも再読に耐え得る普遍であり不偏の一冊と確信。

我々が「これから」を生き続けていく中で、
坂爪氏の「これから」を応援したいですね。

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